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エコノミークラス症候群は怖い病気…でも予防できる!

 最終更新日  

飛行機の機内の様子

前方も横も圧迫感のある狭い座席で、長い時間を過ごさなければならない機内。体を動かさずにじっとしていることで「旅行者血栓症」いわゆる「エコノミークラス症候群」になるリスクがあることは、どこかで聞いたことがあると思います。

よく調べてみるとエコノミークラス症候群は、意外なほど身近で怖い病気です。今回はこの病気について知るとともに、機内でできる予防法について考えてみたいと思います。
 

エコノミークラス症候群という病気について

「エコノミークラス症候群」との呼び名で知られている「旅行者血栓症」、ビジネスクラス利用でも発症例があることなどから近頃は「ロングフライト血栓症」などとも呼ばれています。医学的な病名としては「深部静脈血栓症」「急性肺血栓塞栓症」などとされており、飛行機利用にかかわらず、持病の有無にもよらず、特定の条件が揃えば誰でも発症してしまう病気です。

症状は、ふくらはぎに不快感や痛み、腫れなどを感じる軽いものから、重症の場合には息ができなくなり死に至るケースまであります。

「エコノミークラス症候群」は、長時間同じ姿勢でいることで体内の血流が滞り、細い血管に小さな血の塊ができてしまうことが原因で発症します。この塊が、体を動かして血流がよくなったときに肺などの細い血管に移動して血流をふさいでしまうことで、呼吸困難などの症状が出てしまうのです。
 

長距離フライトを利用する誰もが、気を付けたい病気

この病気は、年齢が若かったり、普段よく運動している人はかかりにくい、というものではありません。「長い時間体を動かさない状態」が続く人皆に、発症する可能性があります。
実際に、2000年には20代のイギリス人女性がオーストラリアからのフライトで帰国後に発症し死亡した例や、2002年元サッカー日本代表の高原直泰選手が、ポーランドからのフライト後にこの病気を発症してW杯に出られなくなったニュースなどもありました。

いずれも、長時間動かない状態から立った直後に機内で発症するだけではなく、重症なケースでは特に、飛行機から降りてしばらく経ち、忘れた頃にふと息苦しくなったり、動機やめまいがして病院に運ばれて、機内での過ごし方が原因だったと分かることも多いのです。サッカーの高原選手も、機内ではなくトレーニング中に発症したそうです。
誰にでもかかるリスクがあり、発症すると想像以上に怖い病気であること、ぜひ覚えておきましょう。
 

エコノミークラス症候群にならないために機内でできること

体内に血栓ができないようにするためには、血流が滞らなければよいことになりますね。それでは機内ではどう過ごしたらよいのでしょうか。
 

隣の席の人に遠慮せずにときどき席を立つ、座席で体を動かす

飛行機の窓側の席に座る女性

私の例では、機内で眠っているとき以外はしょっちゅう席を立つようにしています。多分1時間に1回以上は立っていると思います。ちょっと頻繁すぎるかもしれないので、長距離フライトの座席は必ず通路側を選びます。

人前ですが機内に限ってはずっとお行儀よくしている必要はないとも考えています。座席に座っている間も意識的に体を動かすことは十分可能です。座ったままでも腕を上に伸ばしたり、首を回したりすることはできますし、ときには椅子の上に正座をしてみたり、椅子の上で前足を抱え込むような体勢をしたりといった動作も、血流を良くするためには効果的です。

窓際の席だと、隣の人に迷惑がかかるだろうと席を立つことを遠慮する人も多いですが、そのせいで自分がエコノミークラス症候群になってしまっては、元も子もありませんよ。
 

水分をたくさん摂る

ボトルからグラスに注がれる水

私が頻繁に席を立つのは、主にギャレーに飲み物をもらいにいくためとトイレに行くためです。もちろんエコノミークラス症候群の予防のためもありますが、機内は極端に乾燥しているため、お肌の美容のためにも水分補給は重要であると考えています。

たくさん水分を摂っていれば血液が固まる可能性も低くなりますし、トイレに行く回数が増えれば体を動かす機会になります。尿をたくさん出せば体内の毒素を排出することにもなり、到着時に感じる足のむくみや体全体の疲れも軽減されます。
機内ではぜひ積極的に水分を摂るようにしましょう。旅行中の体調には良いことだらけです。
 

まとめ

意外にも怖い病気、エコノミークラス症候群。しかし予防は簡単であることもお分かりいただけたと思います。
この記事を読んで、次回以降の旅行は病気の不安なく楽しめることになれば幸いです。

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