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いまさら聞けない、ユネスコの「世界遺産」の基礎知識

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いまさら聞けない、ユネスコの「世界遺産」の基礎知識

世界遺産とはユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が、文化や歴史を残す景観や自然環境を、普遍的な価値を持つ物件として保護を指定したものです。
現在ユネスコには、191もの国が参加・加盟しており、世界中には1000を超える世界遺産が登録されています。
今回は世界遺産に指定する目的・世界遺産の種類をお伝えいたします。

始まりはエジプトのダム建設

世界遺産が始まったのは1960年代のことです。
エジプト・ナイル川の氾濫を抑制すべく、アスワン・ハイ・ダムを建設する話が持ち上がりました。

ですがその後、ダムが建設されることで、古代エジプト文明の遺跡であるヌビア遺跡が川の底に沈むことが分かったのです。
遺跡を移築するためにプロジェクトが立ち上がり、結果救うことに成功しました。

このプロジェクトがきっかけとなりユネスコが発足され、史跡や文化を伝える建築物や自然環境を後世に残し、文化的な多様性等を伝えるのを目的とした保護活動を現在まで行っています。

目的は「歴史や文化を後世に伝えるため」

世界遺産に指定されることで観光資源としての価値が高まることもあり、積極的に世界遺産の指定を狙う史跡は増え続けています。

一方で、ユネスコ加盟国では厳しい審査を行い、無秩序に世界遺産が増えるのを防いでいます。
世界遺産の指定には、史跡や自然の保護のための環境や法律が十分に整えられているのか、世界遺産に指定されるほど十分に魅力的あるいは文化的な多様性や普遍的な価値があるかが問われます。

観光地化が進み、保護がしっかり行き届かなくなれば、指定が取り消される可能性もあるなど厳しい条件があるのも特徴なのです。

世界遺産の分類は主に3つ

世界遺産は主に3つに分けられます。1つが文化遺産です。文化の多様性や歴史を伝える建築物などが挙げられます。
2つ目が自然遺産と呼ばれるものです。他に類を見ない生態系を維持した島や山野、湿地帯などが挙げられます。
そして3つめが複合遺産と呼ばれる文化遺産と自然遺産の両方を兼ねるものです。

また気候の変動や遺跡の劣化などで、消滅の危機にある遺産は危機遺産として分類されています。
入場制限が設けられている場合や、今後見ること自体が出来なくなる可能性もあります。
海面上昇によって沈む可能性があるイタリアのヴェネツィアや、氷河が消滅しつつあるネパールのサガルマータ国立公園が代表的な例です。

戦争の記憶を残す場所や非人道的な行いが行われていた場所など「負の遺産」「記憶の遺産」と呼ばれる例外的な世界遺産も存在し、日本では原爆ドームが指定されています

いまさら聞けない、ユネスコの「世界遺産」の基礎知識

世界遺産はユネスコが後世に伝える価値がある遺跡や歴史的景観を指定し、保護するためのものとなっています。
観光地化する一方で、保護のために立ち入り制限が設けられることも珍しくなく、滅多に見られない場所が多いのも魅力です。

文化遺産と自然遺産、双方の特徴を持った複合遺産に分けられますが、消滅の危機に瀕している危機遺産や、戦争の爪痕や記録を残す負の遺産も存在するなどバラエティー豊かです。
人類の文化の多様性や、自然の神秘を知ることが出来るのが世界遺産の魅力なのです。

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