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ゴールは3,000mを越え!雲上のヒルクライムへようこそ。

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台湾は、国土は面積こそ九州とほぼ同じくらい(台湾の面積は約3万6000㎢/九州の面積3万8268㎢)ですが、3000mを越える高峰が250座以上も存在しています(日本は21座)。そのため、日本では考えられないような高度にも舗装された道が通っています。その中の一つ、埔里と武嶺(3275m)を結ぶルートをご紹介します。

地球上最大のヒルクライム・コース!?

台湾の南投縣埔里(台湾地理中心)から武嶺までのコースは、台湾ライダーのバイブルであり、別名「鉄屁股之役(鉄のお尻の戦い)」として知られている大会も行われています。このコースは埔理の台湾地理中心(476m)から霧社、清境農場を経て、武嶺(3275m)までの標高差2799mを距離55キロで上り詰める、超ド級の山岳コースです。雲上の武嶺は日本第二の高峰、南アルプスの北岳(3192m)を凌ぎます。もちろん、日本にはこの高高度での舗装路面は存在しません。

日本屈指のヒルクライムである乗鞍ヒルクライムは、ゴール標高2716m、標高差1260m、距離20.5kmですので、標高差、距離においては乗鞍の倍なのです。

そこに坂があるから。

ヒルクライマーたる者、そこに超級の山岳コースがあれば、攻略してみたくなるもの。このコースは、日本ではまだあまり知られてはいませんが、台湾だけでなくシンガポールや香港などの東南アジアの国々からもたくさんのヒルクライマーが武嶺を目指してやって来ます。埔里から武嶺への台14(甲)線は、人止關辺りまでは比較的登り易いものの、清境農場を越えた後半21kmほどは、平均斜度は8%ほど。また各所で斜度10%超える見上げるような坂も待ち受けます。

絶景が続く世界屈指の山岳ルート

埔里にある台湾地理中心から武嶺までは約55kmあり、ほぼ登りです。霧社事件で有名な霧社(仁愛)や、風光明媚で避暑地としても有名な清境農場を経由します。ピークの武嶺では、合歓山主峰(3417m)や奇萊山主山(3560m)が間近に迫り、天気が良ければ台湾最高峰の玉山(3952m)も望むことができます。因みに、ハワイの海岸線から標高3048mまで58kmで上るサイクル・トゥー・ザ・サン(Cycle to The Sun)というレースがありますが、武嶺はゴール地点の標高を227m上回ります。また、ツール・ド・フランスの山岳ステージ、ラルプ・デュエズ(L'Alpe-d'Huez)は、標高1850m、標高差は1130m、平均斜度7.9%。

「プロヴァンスの巨人」モン・ヴァントゥ(Mont Ventoux)は、標高1912m、標高差は1626m。この事からも、いかにこのコースがずば抜けた山岳コースなのかが分かりますね。

優しい台湾の味

海外旅行の重要な楽しみの一つに食があります。台湾の味付けは、日本に比べると最初は薄味に感じる事があると思います。日本を訪れる台湾の方がラーメンにお湯を入れて薄めて食べる、という話も聞いた事があります。しかしこの薄味、非常に優しく体に語りかけ、すぐに慣れてしまいます。台湾と言えば、臭豆腐が有名ですが、こちらも味はあっさりです。もちろん、あの香りと同じ味ではなく「好吃!」です。匂いが苦手で敬遠されている方、必食です!臭豆腐はスープや串刺し、おかずの一品のようにいろんな形で供されます。

近いのに異国情緒と懐かしさの漂う国・台湾

台湾の忘れてはならない歴史の一つに、日本統治時代があります。その象徴とも言える事件が、このコース上の郷・霧社(仁愛)でも起こっており、実は日本と非常に関わりが深い地域なのです。台湾はその日本統治時代を経た事もあり、街にはそこはかとなく懐かしさが漂っていますが、同時に異国情緒にも溢れています。近年、天燈(ランタン)で有名になっている平渓線や、阿里山森林鉄路、集集線、日月潭などに見られるように、日本統治時代に造られたものを現在でも大切に利用したり、保存されています。集集線の集集駅は、1999年9月21日の集集地震で倒壊したにも関わらず、元の日本風の駅舎に造り直してます。また非常に親日的な方も多く、困っている事があると積極的に助けてくれます。知れば知るほど興味の尽きない台湾。是非台北だけでなく地方も訪れてみてはいかがでしょうか?そして、超級ヒルクライムに参加してみませんか?

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